【書評】シンプルな方法を求める方へー先延ばしの撃退から将来のビジョン実現へー〜「先延ばしは1冊のノートでなくなる」(大平信孝著)〜

「あれ、今日中にやりたかったんだけど、今日もできなかった。。」

「いつかはやらなきゃいけないんだけど、これ大分やれてないな。。」

そんなように思うことは多いのではないでしょうか。私もそんな一人です。

そうした問題を解消する本を見つけました。

それがこの、「先延ばしは1冊のノートでなくなる」(大平信孝著)です。

この本は、とてもシンプルな理論で述べていて、本で書いてあることの実践のハードルが限りなく低いことが一番の魅力だと思います。

なぜ「先延ばし」をしてしまうのか

本書では、先延ばしのメリット、デメリットから書かれており、なぜ先延ばしをついついしてしまうのかが述べられています。

まず、メリットです。一見メリットなんてなさそうですが、このメリットは人間を甘やかします。

「先延ばし…の一番のメリットとは「その瞬間はイヤな思いをせずにすむこと」(7ページ)

つまり、先延ばしをすれば、今の瞬間だけは気分が良い、ということです。

よく考えれば分かりますが、人間は快を好み、不快を嫌う動物です。

そうなると、不快が目の前から消えるのであれば、一旦であっても、それを取り除く手法を取るのです。

実に本能に即した反応ですね。

では、先延ばしのデメリットは何でしょうか。

「最たるものが、ストレスが増えるということ」

「「今この瞬間」を生きている感覚がどんどん鈍くなる」

「いつまでも時間に追われることになる」

(9-10ページ)

まぁ薄々気づいていましたが、散々な結果ですね。文字にしてこれを客観的に見るだけでも、先延ばしはデメリットが大きいことが分かります。

先延ばしを防ぐ方法2つ

そうして先延ばしは嫌だ、となった後、方法が紹介されます。

これが簡単なことが本書の魅力ですが、それは「目標設定」と、「行動イノベーションノート」です。

目標設定が重要というのは本書でなくても述べられていますが、本書ではノウハウも具体的ながらその理由も明快に述べられています。

「目標がないと、未来よりも過去が勝ちます。なぜなら、過去のほうが自分でリアルに経験したぶん、記憶が鮮明でイメージしやすいからです。」(38ページ)

蓋し名言かと思います。さらにダメ押しで、

「目標設定をすると、いい映画を見たときと同じことが起こります。その目標に引き込まれ、未来に引っ張られてしまうのです。」(同ページ)

と映画の例を使って分かりやすく述べられます。イメージが大事であることも類書で言っているとは思いますが、何もしないと過去に引っ張られるから、意識しないといけない、というのは私にとっては大きな気づきになりました。

また、「行動イノベーションノート」も必要性が分かりやすく述べられます。

要すれば、まずは思いついたものを行動に移すためのツールがこのノートになります。

仮決め、仮行動を認める。これが大切だと本書では再三述べられます。

目標設定のやり方

設定のやり方ですが、とにかく思いついたら書きまくることを推奨しています。

そのためのツールとして、

「3つの価値観」…人との繋がり、達成感、技術の追求

「6つの分野」…仕事・社会貢献、お金・モノ、時間、人間関係、心身の健康、学び・趣味

が紹介されています。

価値観を知ることで自分が大切にしていることを知り、分野が偏らないように目安として6つの分野が紹介されています。

とにかく思いついたことを書く、そして、それをブラッシュアップしていくという流れなので、アプローチは非常に参考になります。

行動イノベーションノートの書き方

毎日日記のようなものを書くことが紹介されています。このやり方が簡単であることが一番の魅力です。

日記といえば夜にやるイメージで、私も夜にやろうとしましたが、断念したことがありました。

このやり方は朝にやることを推奨しているところがいいです。何より、これなら出来そう、という気持ちにさせてくれます。

また、それぞれ3点くらいを書けばよいというハードルの低さもかなりの魅力です。

書くことは以下の4つでよいとのこと。

①昨日一日で、嬉しかったこと・感謝したいこと・よかったこと

②改めてどう感じたか

③今日一日、本当はどうしたい?

④10秒アクション

改めて書き出してみましたが、やっぱりハードルが低いですね。

結果を出すためには

本書では、結果を出すためのコツが所々に散りばめています。

アドバイスを優しくしてくれ、これでもか、というくらいハードルを下げています。

「ある一つの行動を習慣にするために多くの成功者が実践している方法は、その行動を「自分の好きなこと」や「日常のルーティーン」に関連づけること」(105ページ)

だから朝やることや、好きなことをやる前にちらとやるようにしよう!という紹介がされています。

また、これは凄く私の胸に突き刺さりました。

「行動イノベーションノートを使いはじめて、短期間で先延ばし撃退に成功する人には共通点があります。それは、小さな変化に気づいているということ。」(197ページ)

人間は大きく変わることはできません。しかし、少しずつなら変わることができます。そして、時間をかけることによって、小さな変化が徐々に大きな変化に変わっていきます。

だからこそ、小さな変化に気づくことが大切であり、変わっている自分を自覚することで、続けることができるのです。

いわゆるレジリエンスなのですが、小さな変化に気づくことの大切さが何となくわかっていたのが、頭の中で明確に繋がりました。

おわりに

ここでは紹介できていませんが、事例が豊富に紹介されており、かなり卑近な例です。

初心者向けの書籍として、非常に分かりやすく解説されている本でした。

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