精神科医で作家の著者による最新作。
最初に、緊張のメカニズムを述べた上で、それぞれの原因となる要素を分解。それぞれについて章立てに分けてそれぞれの要素について説明した後、具体的なノウハウについて言及がある。
中には、もっと深入りするにはこの本を、ということで説明を止めることもあり、緊張防止のためのノウハウを総論的に記載した本。この下にマインドフルネスなどの各論の本を位置づけると、階層構造的に緊張とその対策を分析できる、という整理本のような印象を受けた。
脳科学的なところも論理的な記載に終始している。実は、ノルアドレナリンとアドレナリンの違いがよく分からなかったのだが、前者は頭、後者は体など全体、と非常にわかりやすく記載されており、知識を得ることができた。脳科学的な記載を読むと、人間の可能性の大きさを感じる。
読了の感想としては、最初の方が呼吸など対処療法的な記載も多いのだが、後半になってくると原因療法の記載となり、本質について触れてきて興味深い。
ただ、最後にしれっと全部戦略を書いており、なかなかハードル高いことをおっしゃるな、と思った。真剣に全部取り入れるとdecade単位になるので、まずは下記3つの観点から取りいれていきたい。
なお、前半部分に句読点間違い(。→、)と、待つ→持つの漢字間違えがあった。これは本論ではないが、やっぱり神は細部に宿るといいますか、誤字はないに越したことはないので、第2版以降での修正をこっそり願う。
以下、具体的な記載に触れていく。
個人的に感銘を受け、私に当てはめ、ここから変えていきたいと思った点を記載する。
①徹底的な準備
○プレゼンの際の質疑応答対策等として、想定集を作る。10-30-100の法則。
→その場のノリでやっても、なんとかなるときもあるがなんとかならないこともある。こうした運のように見えることは、しっかり準備すれば全て解消する。準備の大切さは分かるのだが、具体的に必要性を述べ、ノウハウを記載してあり納得した。
なお、本では30個の想定を作ることを推奨している。ただ、私はこれまで個人用想定をしっかり作ったことはなかったので、私はまずは10個からスタートしようと思う。
この記載の後に、上司から呼び出しを食らったときも、指摘を事前に予測しよう、とある。プレゼンの機会はそうはないので、まずは上司に呼ばれたとき用に、簡単な想定を作っておくところから始めよう。
○雑談も、ネタを3つくらい常にストックしておく。
→私は人見知りで比較的初対面が苦手なのだが、やはりここも準備が大切か、と耳の痛い話であった。ただし、この点は今年度に入ってアウトプットをかなり意識して生活し始めていることから、少し苦手克服をしていると思う。お笑い芸人の面白さの秘密としてのネタ帳の例が大変納得し、頭にすっと入った。ネタをしっかりメモし、ストックを作る。具体的には手帳に毎日箇条書きで3点以上今日あったことを記載するようにする。
○敵について情報を得ることが大切。試験対策として、過去問を解くことが何より重要。
→過去問の重要性はよく言われるが、何故かテキストに行ってしまう。これは逃避だと思うが向き合うことが大事。英語の勉強でトフル対策を今しているので、スコア獲得に向け、精緻な過去問分析を始める。
②いいイメージを持つこと
○成功ポイントに注目する
→悪かったポイントも対策を打つ必要があるが、上手くいったポイントをしっかり噛みしめることが大事。具体的には上記日記とブログと仲良しの友達を活用して、良かったことの記憶強化を図る(2週間に3回アウトプットですね。)。
○イメージトレーニングの重要性
→イメトレは、一流のアスリートほど重視するが、実は一般人の方が重要。私は成功イメージを抱いて仕事をしていなかったので、成功のイメージを抱くことを意識することから始めようと思う。
③具体的なノウハウ
○姿勢を正す、笑顔
→ノンバーバルコミュニケーションは放置しがちだが大事。私は姿勢が悪いのと怒ってしまうこともあるので、特に両者を意識しようも思う。なお、姿勢を正すことは筋トレも活用。
○5-15呼吸法
→取り入れが容易のため、意識を始める。
○太陽を浴びる(セロトニン)
→最近は出来ているが、忙しいと忘れがちなのは確か。上を向いて太陽を浴びることを週一で振り返る。
本はこちら。
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価格:1,598円 |