映画録「銀魂2 掟は破るためにこそある」

久しぶりに映画を見た。

ジャンプ作品ではあるが銀魂は本格的に読んだことがない。それでも楽しめる作品。

何なら1と2の連関性はないに等しいので、2から見ても楽しめるように作られている。個人的には2の方が作りこまれていて面白かった。

前半コミカル中心、後半シリアス中心の作品であり、文字通り、「笑いあり、涙あり」の作品である。原作ファンは流れを知っており、結論は分かっているので、「こうもってくるのかー」という感じで、コミカルの部分での笑いは、原作ファンの方が大きいような気がした。あくまで私が見ていた回のお客さんの反応を見た限りではあるが。

通常の長い作品だと、途中で間延びして、時計や携帯でちらと残り時間を確認したりすることもあるのであるが、この映画では、2時間半近くある大作にも関わらず、飽きさせなく、ストーリー展開が割と早いのでよかった。

コマ割りも、戦いのシーンが多すぎなく、かえって会話についても、ちょくちょくコミカル要素も挟みつつなので飽きさせない工夫がされているように感じた。

本作も、福田雄一監督の下で作品化されている。後から検索して知ったが、監督は元プロデューサーで、色々と有名バラエティの裏方をして、映画・ドラマを手掛けるようになったそうだ。そして、「33分探偵」も彼の作品らしい。堂本剛主演のその番組もシュールな面白さがあって、「攻めてるな〜」と当時思ったりしていて、「バカバカしいけどなんか見ちゃう」という作品であったが、彼のコミカルで求めていることが何となく過去の作品から分かってきた気がした。

さて、そろそろ内容にも触れつつ述べていきたいと思うが、本作は、原作でいう将軍篇と真撰組篇をミックスした作品とのことであった。

将軍篇が全篇コミカルで特段のストーリー性がない回の再現だと知らなかったが、将軍という本来は「お上」のポジションである人がいじられるといるのは古典的な面白さで、一応将軍を立てるようなフリをしつつ、どんどんとエスカレートしていく笑いはまぁ鉄板だよなぁ、思った。時間を忘れさせ、楽しく見ることができた。

そして、最初は将軍篇をフロントに押し出しているにも関わらず、段々と真撰組篇に入っていく様子は私には自然に感じたし、前半コミカル・後半シリアスと作品見終わった後は明確に分かるものの、その区切れが分かりにくく構成されているところが作りこまれているなぁ、と感じた。

真撰組篇は、「絆」と「愛」の物語といえよう。真撰組に入り込んで近藤を潰そうとする伊東は

、実力はあるが、愛が不足していたため、実は繋がりを求めていた。

かえって、真撰組トップでその地位を狙われる近藤は、バカ正直で恐らく戦いの腕はないが、信頼が厚い。

この2人が対照的に描かれており、それに加えて、一度伊東にやられてしまうも、見事に復活を遂げる土方の物語が上手く織り交ぜてある。

今回、back numberが主題歌を務めており、この「大不正解」という曲もよい。「僕等は完全無欠じゃない」とサビの頭での歌詞にあるが、真撰組の物語がそれを感じさせる。また、作品全体に疾走感があるので、曲も疾走感ある感じで作られている。

back numberは最近は愛を歌う曲も多いため、ゆったりとしたものが多かったが、この曲は対照的である。back numberでいうと、「青い春」を思い出すし、調べると編曲は蔦谷好位置さんだったので、Superflyのbeautifulを彷彿とさせるような軽やかさが曲に出て、作品にマッチしていた。

何より、副題の「掟は破るためにこそある」で、裏切りとか土方のアニメ好きへの変貌とかで大分掟は破られているが、最後は、伊東を真撰組衆人環視の下、愛の目を送りながらも伊東に対して近藤はきっちり手を下す。そこで生かすのもストーリーとなるが、しっかりそこで手を下すというのはリアルであり、しっかりとケジメが取られていて、感動モノである。

実はシリアスもコミカルもストーリーとしては王道中の王道である。しかし、銀魂の謎設定(江戸時代末期だが、地球外生物から侵略に遭った)ゆえに、実は王道なのだが、異端のベールを持った王道のストーリーになり、これは面白いなぁ、と思う。なんか「こんなの反則だよ、ずるいよ」と感じさせる興味深さではあるが。

そして、映画はやっぱり劇場で見るのがいい。感情が揺さぶられるし、臨場感がある。是非劇場で見ることをお勧めしたい邦画である。

この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲

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