雑談の必要性
そもそも、私は、あまり雑談が好きな方ではない。しかし、かといって雑談が全く必要ではないかと言われるとそんなことはないと強く思う。
2つ理由があると考えている。
1つは人間関係の構築を第一に考えそこからやりとりするのを好む人が一定程度いるということである。そこはアプローチや好みの違いで、人間関係をまず作ってから話を進めるのと、人間関係構築よりもまず話を進めたいという差である。そして、ある程度の雑談を挟んだ方が上手く行く場合も実際問題として多い。
もう1つは、雑談は色々なアイデアのきっかけになるということである。ダラダラと続く雑談は好きではないものの、どうでもいい話などないと個人的には思っていて、例えば趣味の話であれば人間力を広げる行動であるし、職場で雑談をしているとふと閃くなんてことは誰もが経験することではないだろうか。
そのため、雑談の必要性は理解しており、この本にアドバイスを求めた。ここから、3つに絞って、本書の中で印象に残った雑談力向上のためのアドバイスについて述べていく。
要約の力
本書には、要約の力の大切さについて強く語られている。
要約とは、「つまりこういうことですよね。」と言った発言のことだ。要約ばかりしていると生意気で、頭でっかちに思われるという印象もそれなりにあり、そこまで重視されていないように思っていたが、この本ではスキルとして強調されていた。
実際、人の話を聞いてその論理で進めると、人の話をしっかり理解しているのかを自分が確認する術がない。そこで、「要すればこういうことでしょうか。」などと自分の言葉で置き換えることで、相手の話を自分が理解したと言える可能性を上げるのだ。
もちろん言い方には気をつける側面は存在するが、実感としても、要約をしながら話を進めた方が、自分が相手の話を理解している。
あまり強調して書かれている本は少ないと思い、印象に残った。
少しオーバーに盛る
雑談力らしい話でいえば、話すときに、「少しオーバーに盛る」ということも記憶に残った。
自分は現場で感じたことなので、5感で感じたことにはなっているが、その話を聞いた相手は、自分から話を聞いているに過ぎない。
だからこそ、オーバーに盛らないと、伝えている側と聞いている側にギャップが生じてしまうのだ。
これは、伝える側は忘れがちな観点である。しかし、そう考えると、話を盛ることは決して嘘ではない。相手に自分の思ったことを正確に伝えるためのスキルなのだ。
質問する
話す力に類する本に共通して書かれていることがある。
それが、「質問する」ということだ。そして、それはいくら強調しても足りないということであろう。
人間はそもそも興味ない話に質問しようと思わない。だからこそ、質問するということは興味を持っていることを相手に非言語に伝えていることにも繋がるのだ。
話す力を伝える本こそ、かえって聞く力が重視されるのだ。そして実際、話が盛り上がっている場には聞き上手の存在があるものだ。
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