先日、「ストレスフリー超大全」(樺沢紫苑著)を読みました。大作ではありますが、構成に工夫がされているため、読むこと自体はそこまで苦労しませんでした。
本を読んでみた書評を書いていきます。
網羅性
この本は、340ページもある大作になっています。
個人的に、結構著者の主張は追いかけてきていましたので、その観点でいえば総集編のように感じました。
本の特徴はやはり網羅性で、人として生きるために必要なあらゆる基礎が健康から考え方から色々書かれています。
健康が全ての土台ということが分かる
この本を読んでいくと、実際は、著者が精神科医であることも相まって心についての記載も多いです。
しかし、この本で印象に残るのはそちらではありません。読んでいくほどに、心のあり方の基礎となっている睡眠・運動・食事の大切さを感じるのです。
健康は全てのベースですが、良いからと言って得られるメリットは分かりやすくはありません。しかし、コミュニケーションの取り方・心の持ちようなど発展的なことを知っていくほど、全てのベースが健康にあることがかえって強調されているように感じます。
要所要所で睡眠・運動・食事の大切さに触れているので、その点もオススメできます。
運動の大切さ
私の場合、「運動しないと太ってしまう」から運動するというモチベーションになりやすいです。
これはいわばマイナスのモチベーションですので、可能であれば運動をプラスに捉えたいものです。
これをプラスに捉える考え方こそ、「運動することで健康になる」ということです。ついつい、運動をダイエットの一環として捉えようとしてしまいますが、ダイエット効果はそこまで多くありません。
しかし、運動を健康と結びつけてみると、プラスのモチベーションに繋がりやすいと感じました。
人に相談するということ
本書では対人関係についても結構記載が割り振られています。
その中で印象に残ったのが、「相談」の話です。
そもそも、現実世界で相談することがどのくらいあるでしょうか。最近は意図的に相談するようにしていますが、少し前まではしっかりと相談したことはほとんどありませんでした。
この点、本書では相談のメリットも並べられているのです。相談するだけでも不安が軽減し、行動の源泉に繋がることは、最終的には経験しないと分からないものの、そうしたことを「相談のメリット」として捉えておくことで、私たちが感じてしまう相談のハードルを下げられると感じました。
自分に合うものを選ぶということ
同氏の著書は割と網羅性を重視しているものが多いです。できるだけ数を書いているのと、エビデンスとしての実験を重視しているのが特徴だと感じます。その中で、たまに個人の経験も添えています。
そして、これだけ色々ノウハウがあると、「本当か?」と思うものが出てきます。例えば本書ではコーヒーがデメリットも述べられながらもメリットが強調されている。ただ、個人的にはコーヒーを買うと砂糖を入れたくなったり、夕方以降に飲んだ時の翌日へのダメージも大きいので、考えものだと思っています。
あとは、言っていることは分かるけど実際やるのは厳しいよね、と感じてしまうものもあります。
結局、書いてあることから自分に合いそうなものを選んでやることが重要です。
ノウハウ本と個人の経験の記載
本を読んでいて違和感を感じるページもあったことから、私自身、個人の経験も割と大事にしていることが分かってきました。
正直、たとえ科学的に結論が出ていることだったとしても、その内容を紹介するだけで、もしそのメソッドを当人がやっていないとしたら絵に描いた餅だと思ってしまいます。
あくまで実験は平均的な人間の傾向に過ぎないのです。結構例外もあると感じています。例えば、私は肩幅が広めなので、身体にピッタリ過ぎるサイズを選ぶと、肩がキツキツだったりすることがよくあったりします。
網羅性はある程度は大事ですが個人的にはそこまで重視していなくて、著者自身の体験をもっと知りたいなと感じました。
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