「あまくない砂糖の話」【映画評】〜砂糖の中長期的な影響を正しく恐れる〜

2016年公開の作品ですが、アマゾンプライムで観れたので先日視聴しました。

タイトルにある通り、砂糖の過剰摂取に対し警鐘を鳴らす作品です。中長期的な影響で無視しがちなことに警鐘を鳴らす社会派の作品です。

主演自らによる人体実験

本作品は、分類としては、ドキュメンタリーに近いと思われますが、主演が毎日ティースプーン40杯分(オーストラリア人の摂取平均とのこと)の砂糖を毎日取ると言う自らを使った人体実験をする話です。

砂糖の負の部分に目を向けて、人々に警鐘を鳴らす映画です。

ただ、人体実験とその経過だけでは映画ほどの長さにならないですし、何より単調になってしまうので、基礎知識の説明・専門家を含む様々な人へのインタビュー・主演による実証実験とが交互に織り交ぜられ、理論面からも感情面からも主張に納得させられます。

自宅で映画を見るとしばしば飽きてしまうのですが、本作は最後まで飽きずに視聴できました。

脂質対糖質論争

映画によると、米国でアイゼンハワー大統領の死を契機に、1950〜70年代で脂質対糖質論争があったということでした。

その結果として、論争に脂質が破れ、脂質は悪とされました。炭水化物やたんぱく質が1gあたり4kcalなのに対し、脂質は1gあたり9kcalなので、「脂質が人を太らせる要因」のようにも考えられるようになりました。

他方で、糖質は勝利を収めたので、砂糖は是とされました。あとは、コカコーラを始め、色々な企業が世界経済を今も動かしているので、今もその考えで経済が回っていることは言うまでもありません。

カロリー計算への疑問

この映画を見ると、よく言われている「カロリー計算」について考えさせられます。

実際、ダイエットの基本とされているのは、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば太るし、下回れば痩せるというものです。

そして、実際数日間であれば、その原則通りにできると思います。しかし、長期間にわたると、単純にカロリーが低いから良い訳ではないことが分かってきます。

主演による実験では、砂糖中心の生活にしても、その前の普通の生活と比べて、1日の総カロリーが2,000kcal前後ということは変わらなかったようなのです。

主演の実験結果は10kg以上太り、健康審査でも様々な症状が出ることは想像できた内容でした。しかし、カロリーは変化がないのに、体重は増加し、様々な健康的悪影響が出るという実験結果をみると、カロリー計算はあくまで参考値であると捉え直す必要性を教えてくれます。

満腹感は良質な脂肪とたんぱく質

カロリー計算への疑問を提示するだけではありません。

この映画を見ると、健康に向けたヒントも得ることができます。本作でヒントを得たのが、満腹感に関することでした。

砂糖実験中の主演は、「お腹がいっぱいにならない」という問題に直面します。そして調べると、前述のようにカロリーは同じだったことが分かるのですが、その際の専門家のアドバイスが印象に残っています。

それが、「満腹感は良質な脂肪とたんぱく質が作る」ということでした。

そう聞くと、これまで悪の印象が消えなかった脂質に光が見えてきました。

そして、証拠を示すかのように、砂糖生活を送る前の主演は、「アボカド」と「ナッツ」をよく食べていたというのです。

良質な脂肪といえば、他には魚料理などがあると思いますが、そうしたものを食べる意義を見出せたように思いました。

食事制限をするたびに、これまでの私はまずたんぱく質を増やしては、でもお腹は減るので結局食欲との戦いに追い込まれ、知らぬうちに挫折するサイクルを繰り返していたのですが、それは行動の方向性を間違えていたことに気づきました。

恐ろしい砂糖

本作では、砂糖生活をする主演を通じて、砂糖の恐ろしさに直面させられます。

ここで出る症状は、言われると「うん、そうだよね」と分かる内容です。しかし、自分で目を逸らしてしまっていたのです。

例えば、

・気だるさが出てきて、実験の条件として、最低限の運動として週2回裏庭2周と筋トレ10分をやることにしていたが、それでさえやりたくないと思う。

・砂糖を摂取した瞬間からしばらくハイになり、少し経つと気分が下がり、それと同時にまた食べたくなり、また食べてハイになることで、気分が乱高下する。

などが出てきます。

これらは言われると分かると思うのですが、主演がそれらに苦しんでいる様子を見ると、中長期的観点から見た砂糖の恐ろしさを分かりやすく示してくれ、正しく恐れるきっかけになります。

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この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲