「フィードバック」。
分かるようでよく分からない言葉です。この意味することについて、考えてみます。
フィードバックは重要だと認識する
フィードバックは正直、これまでは軽視していました。
重視したきっかけは、樺沢紫苑先生の、「インプット大全」「アウトプット大全」という本に書かれている内容を知ったところからでした。
この2冊のポイントを一言で!と言われたら、「成長し続けるために、「インプット→アウトプット→フィードバック」のサイクルを回し続けろ!」ということになります。
その上で、インプットは「如何に短い時間でやるかを求めよ」、アウトプットは、「多様な手段を用いて質・量を増やせ」という主張がされています。そして、具体的なインプット・アウトプットの内容・やり方が網羅的に2冊に記載されています。
ただ、2冊を読んでも、フィードバックについては、少し触れられている程度でした。ここから、フィードバックに対する問題意識が芽生えてきました。
フィードバックのやり方を知る
そのため、別の本を参照することにしました。読んだのは、「フィードバック入門」という本です。
概要は上記の書評記事にまとめていますが、これを読むことで、対人における効果的なフィードバックの方法とその重要性を理解できるようにはなりました。
再び問題点の発見
フィードバックのやり方と良いフィードバックについては頭で理解はしました。しかし、私には、この本を読む以前の問題がありました。
それは、「あまりフィードバックを受けていない」ということでした。本に書いてあるような「耳に痛いこと」は言われたことはありますが、そこまで頻繁に言われている訳ではありません。
また、かつて指摘されたことも、普段の会話の中での気づきであることから、機会はかなり少なかったのです。
そこから考え直すことにしました。
フィードバック1:人からのフィードバック
フィードバックの1つ目は、人からもらうフィードバックです。
フィードバックは自分にとって耳の痛いことを言われることなので、いい気分はしません。しかし、フィードバックを貰わないと、常に過剰申告する自分という甘々の基準で判断することになってしまいます。
そのため、人からフィードバックを貰う環境が大事です。その点、お金を払っても、コーチなどを付けることは重要だと思うようになりました。
基礎の基礎については、テキストの独学よりも、集団授業で講師から教わった方が早いです。そして、基礎を知った後は、基礎を守って独学だけをするよりも、時にコーチに指導してもらう方が軌道ズレの修正が早いため、成長に繋がりやすいのです。
もちろん、独学が基本ではあります。しかし、コーチとやりとりをする中で、方向性を確認し、間違ったやり方をしていれば、都度修正してもらうことが大事で、それがフィードバックだと知りました。
実際、運動・歌・英語の分野は常にではないですが、コーチを付けるようにしています。
まずはこうしたプライベートの部分からですが、徐々に仕事側にもシフトしていければと思っています。
そこは環境を変えるか、自分で積極的に取りに行くかです。
積極的にフィードバックを受ける例として、参考にしている事例があります。2ヶ月のみでしたが、上司になった方がいて、この短い間だったのですが、このやりとりが強く印象に残っています。
ある日、上司が講演をしました。その時、私は時間があったので聞きに行きました。その後で、ふらっとその上司がきて、「さっきの話どうだった?率直にアドバイスをくれない?」と聞かれたです。
その時は、上司の話がカタカナ用語が多く、難しく感じる人もいると思うという印象をそのままお伝えしたのですが、その質問をしてきたことに驚きました。
その方と私は、15才ほど年が離れています。これがフィードバックを積極的に貰うということなのか…と衝撃を受けました。
フィードバック2:セルフ・フィードバック
とはいっても、人からのフィードバックには限界があります。それはフィードバックはする方もエネルギーを使うことでもあるからです。そんなに頻繁に貰えるものでもありません。
そして、私自身の問題もあります。フィードバックは耳の痛いことなので、そんなに頻繁に言われてしまうと、私はまだ耐性が付いていないのです。
だからこそ、自身でフィードバック・ループを回すという軸も大切です。
数値の重要性
自身のフィードバックで大事なのが、客観的な指標です。そして、それは数値です。
私は、これまで、自分を示す数字を見ずに避けて生きてきました。ただ、現実を見るのが嫌でした。だからこそ、その重要性も理解できるはずもありませんでした。
しかし、それが大事だったのです。フィードバックの目的は、次のインプット・アウトプットの方向性を正し、質を改善することに意味があるからこそ、客観的な指標が大事なのです。
よく、ビジネスではKPI(Key Performance Indicator)という言葉が言われますが、この「指標」こそがKPIです。目標・基準を数字に表せる形することで、可視化するのです。
当然ながら、基準は、インプット・アウトプット両方で作成するのが良いです。
その上で、管理・監視をします。1日1回、数値が嫌でも目に入るようにするのです。この点、現在はアプリの利便性がはるかに上がったので、デジタル機器に頼ることで、個人レベルでもフィードバック・ループが回しやすくなりました。
その上で、評価をして、改善行動に繋げていきます。
こうした流れを回すことがフィードバック・ループだったのです。理論を理解するのに時間がかかりましたが、ようやく言葉にすることまではできてきました。
これも同様で、まずは個人でできることから始めていっています。徒歩目標として、1日13,000歩歩くようにしており、そういう小さいところから大きくしようとしているところです。