私は戦略性を上位に持っていませんが、一般的に、この資質は「羨ましい」と感じることが多いようです。
実際、戦略性を持っている人と話すと、頭の速さを感じます。私の資質の組み合わせだといわゆる地上戦といいますか、泥臭いやり方になりがちなのですが、彼らはスマートに物を考えておられます。
しかし、一見みんなから羨ましがられる戦略性も、持っている人から話を聞くと、ほとんど必ず同様の悩みを持ち、それぞれで工夫をしているようです。
少し慎重さと似ている部分もあると感じていたのですが、違いを認識できるようになってきました。
戦略性は連想の才能
戦略性の方と話をすると感じるのが、「情報の連結速度が速い」ということです。色々な角度からシュミレーションで考えておられるようです。
アブダクションと言われますが、人間は、1つの知識をそれに留めず、他のことにも転用しながら、知識を連携させていくことに強みがある生物です。
だからこそ、異なる知識の組み合わせであるアイデアが大切になる訳です。
その知識の連想がとにかく速いのです。
だからこそ、結論が早々に見えてしまうし、そのルートを最短距離で行きたいのだと感じます。そして、それが当たり前だからこそ、先読みが出来ない人に対して腹を立てるのでしょう。
なお、類似の「連想」の才能としては運命思考があると考えていますが、運命思考の連想の範囲は、思いもよらぬところとも繋がっているので、戦略性が秀才型で、運命思考が天才型のような感覚を受けています。
説明を端折る癖
戦略性は一見羨ましいように感じます。しかし、同時にその強みを持っていることを自覚することが大切な資質の1つだと感じます。
旧友の中に、「何が言いたいのかよく分からん」と感じている人がいました。当時の私にとってはとにかく不思議な存在でした。
その方の話を聞いていると、結論と言いたいことは分かるのですが、理由が飛んでいたりするので、「分かるんだけど分からない」という感覚を抱いたのです。
しかし、色々深掘りして聞いてみると、どうも色々なところに思考を巡らしているようではあったのです。
これが不思議でしょうがありませんでした。私から見たら、最初から結論とその理由を端的に説明すれば納得する内容であり、本人に質問するとそれを理解しているのに、なぜ深掘りしないといけないんだ、と思っていました。
それは別に嫌という訳ではなく、ひたすら不思議でしたが、それは「戦略性」だったんだな、と今になって振り返ると理解できました。
この点について、「戦略性」の方がいうことには、
「カッコつけて説明を端折っている訳ではない。」
のだそうです。
しかし、持ってない人にとっては正直そう感じます。色々質問して論理を繋げることを強いられるので、それが上から目線にも感じるのです。ただ、本人に全く上から目線感がないので、それがただ不思議だったのです。
だからこそ、戦略性の方は、説明を丁寧にすることに意識を払っている方も多いようです。
「慎重さ」との違い
私の場合は、「慎重さ」によりリスク検討をすることが多いです。
その際は、リスクの観点から原因と結果を分析し、消去法的に選択肢を吟味します。
そのため、過程を辿ると、結果的にはパターン分析をしていることにはなります。
しかし、結果からの逆算も用いて常にシュミレーションをして、パターンを作り出し、考え続ける戦略性とは想像以上により違うアプローチです。結果が似たような形に見えるだけで、アプローチはむしろ逆に近い形だったのです。
その観点からすれば、いきなり「これがいい!」とだけ言われてもピンとこなかったのです。
全体像を見たいという想い
「戦略性」持ちの方の話で、
「全体像が見えないのが嫌。抜け漏れがあるのが嫌。」
という話をされていたのは印象的でした。
私にはそこにそこまでの拘りはありません。
私の場合、手に入れられる範囲で情報は得ることは前提になりますが、そこからはあくまで得られる情報に基づき判断をするものと捉えています。
もちろん、全体像が出来る限り把握できることは望ましいですが、全体像把握に拘りはそこまでないのです。
戦略性はあくまで思考の資質
あくまで戦略性は戦略的思考力の資質の一であるに過ぎないことは留意が必要です。
一般的には、戦略を練って実際に活動するまでが1つのパッケージとなっているので、戦略性はスマートな動きをするイメージがあるかもしれませんが、あくまで考え方の傾向がそうであるというのみで、その思考の出方は人によって異なるのです。
その意味でいえば、「内省」と組み合わされば、基本静かだが、核心を突く一言を言える人であり、「活発性」と組み合わされば、成功に向けトライ&エラーで試しながら進む達人となったりと、色々な出方を秘めています。
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