打ち合わせなどでやりとりをするのが、私は好きです。
自分の頭で色々考えてみた後で、相手方にアイデアをぶつけてみたりすると、思ってない方向からコメントをいただけたりしますし、やりとりをすると、その中で自身の思考も目まぐるしく動くので、やりとりをする前には考えてもいなかったことが自分の口から出ていたりします。
そんなやりとりですが、正直、会議などの全てがこの刺激的なものではないです。やりとりをしても何も収穫がないことももちろんあります。
刺激的と感じる打ち合わせは、必ず自分がある程度コミットしています。それでは、どのようにやりとりにコミットしていけばいいのかを整理しました。
説明するケース
まず、自分が説明者としてやりとりをリードできる場合、相当な経験値を得ることができます。
ただ、説明することがあることから、本番の場でやりとりをする前の準備も大切になります。
準備
「何を喋るか」
「どんなやりとりをするか」
「結論の最良のライン・最悪の想定・妥協ラインの策定」
を決めておきます。最低限この3つを決めてやりとりを初めておかないと、それはただの雑談になってしまう可能性が高くなります。
シュミレーション・練習
これをやることをしばしば失念するのですが、説明する必要がある場合、練習するのは必須のプロセスであると感じます。
もちろん、普段から話していることであり、基本的には無意識でできるレベルに昇華していれば不要なのですが、初めて考えたことだとした方がいいです。
しないとどうなるかといえば、「しゃべる内容」にほとんどの気を取られてしまい、「非言語情報(身振り手振り・アイコンタクト)」に気が及ばないのです。
また、話す内容が頭に入っていないと、お伺い内容の漏れを防ぐためにメモをよく見ることになります。
そうなってくると、アイコンタクトの回数は減りますし、話すスピードも相手のスピードに合っていなかったりします。
本番に向けて
本番自体はやるしかないのですが、本番の前の時間の過ごし方は非常に重要です。
例えば、本番の前に本格的な食事を取ると、丁度パフォーマンスが下がってしまうので、食べた後に軽く目を瞑り休めるくらいの時間がない限りやめるようにしています。
また、本番前にじっと待機している時間が長いと、変に緊張してしまうので、周辺を歩き回るようにしたりします。
フィードバック
フィードバックには、「他人からの指摘、音声を聞く、映像を見る」などがあります。
他人からの指摘は、されない可能性があるのと、受け入れなくていいのがあるという点に留意が必要です。
指摘するのは面倒なことなので、指摘されることはありがたいことです。ただ、自分が納得出来ないことをやると、自分が辛いので、あくまで自分が納得したものを受け入れ、取り入れていけばいいです。
音声を聞くことに関しては、最初は自分の声が非常に気持ち悪く思えましたが、聞いていけば徐々に慣れてくるものです。自分が話した内容を自分が聞くと、「ここはこう説明すればもっといいな」とか、「ここは、無意識につっかえていたんだなあ」などが分かります。
映像に関しては私はまだ出来ていないのですが、非言語の側面も含めると、その練習は確実に必要です。芸能人でいえば、明石家さんまさんなどは、自分の映像を見て自分で笑っているとよく聞きますが、やろうと思うとその凄さを実感します。ここはまだまだ課題が大きいところです。
説明を補佐するケース
かえって、自分は同席に過ぎず、随行のような形で行く場合、できる貢献はどうしても限定されてしまいます。
しかし、「補足」と「質問」を上手くすれば、それなりに刺激的なやりとりを引き出すことも可能です。
補足
他の人の説明や回答に対し、「補足ですが…」という形でコメントを加えることができます。「念のため補足ですが…」などを付けると、腰が低い感じが出ます。
少なくとも日本国内で仕事をしていく上ではクッション言葉は想像以上に効果があり、クッション言葉を入れておけば、後で「出しゃばるな」などと言われる可能性は低下します。
説明者の説明の仕方を知っているはずなので、その説明に対する不足部分を予め考えておくことで、補足はやりやすいはずです。また、相手方の傾向も知っていれば、さらに補足しやすくなります。
文章を読むのと異なり、話は行間を多く含んで進んでいきます。補足を上手くすることで、理解を深めることにつながるので、説明者・相手方双方にメリットが生じる場合があります。
質問
一緒に付いてきただけでも、質問をすることで、相手の新しい側面を引き出す可能性は十分にあります。
準備の中で質問を考えることもできますが、これはおそらくメインの説明者もしています。
同行している者が説明者には持てないメリットとして、メインで話す必要がないので、「相手の話をよく聞くこと」と、「質問を考えること」にエネルギーを注ぐことができるという点があります。
そのため、相手の話の内容に呼応して、その場で考えて深掘りの質問をすると、「お、それは思いつかなかったな」という観点の質問の可能性が上がるのです。
1つの質問が、やりとりを充実させるきっかけになることは多いです。
概要メモを取るチカラ
やりとりをした後に、基本的に作成するのが概要メモになります。
これは、参加していない人にも、どんなやりとりをしていたかを共有するために作成するものです。特に重要なやりとりがあった場合には、作成が必須になります。
しかし、話し合いで話されることは、しばしば脱線しながら進みますし、そもそもテキストでのやりとりでないことから分脈で察する場合もしばしばあります。
また、話し言葉を書き言葉に入れ替える作業も必要なので、やりとりの内容をしっかり理解していないと難しい作業です。
日本では下っ端がやる作業の代表格ですが、どうも他国の慣行では、かなり上のクラスの人が書くことも多いようです。私自身、「下っ端の仕事としてのメモ取り」については、しっかりケースバイケースで判断すべきものと感じています。
概要メモの作成は、時間を空けてしまうほどに作業が面倒に感じてしまう可能性がありますが、よく考えればいい訓練になるタスクです。
考え・思考に関する記事は他にもたくさん!もう1記事いかがですか?
↓記事はこちらです↓