中長期の視点から見て、自分がなりたいと思う方向に進むことは大切です。
しかし、中長期の視点から見た際のやることは、今目の前にある「やること」とは違う場合がほとんどです。
それでは、目の前にある「やること」、すなわち緊急タスクをある程度こなしつつも、中長期の視点から自分を成長させていくのはどうすれば良いでしょうか。
「緊急タスク」とは何か
タスクを実施する作業者の仕事量から見て、作業に与えられた時間が短い場合、「緊急タスク」とみなすことができます。
緊急タスクを実施する際は、本来やりたかったタスクを押し退けて、緊急タスクをこなすことに特徴があります。そのため、中長期的にやりたいことに向けて進むための阻害にもなるものです。
この記事では、「ある日に指示があり、その日中までの締め切りとされたタスク」と暫定的に定義します。
ただし、あくまで作業者の仕事量と作業時間との兼ね合いで変わる概念でもあり、「翌日締め切り」などでもあくまで、本来やりたいことを押しのけていれば、それは「緊急タスク」です。
他者との関係で「緊急タスク」は生じる
プライベートな予定でも緊急タスクがありますが、一番分かりやすいし、実際に頻繁に発生するのは、「仕事における緊急タスク」です。
なぜ仕事が「緊急タスク」化しやすいのかといえば、仕事をする理由が、他者・社会への貢献という側面があるからです。
自給自足で最低限の生活さえ出来ていれば問題ないということであれば、緊急タスクは生じることはありません。
とはいえ、実際には、自給自足が原則の時代にも物々交換の文化はあったので、他者との関係は生じており、緊急タスクが生じる可能性があります。
いずれにせよ、人間は社会的動物であり、現代の生活を送るにあたっては、完全に1人で仕事を完結させることは出来なくなっています。
そうなると、他者との関係があり、それぞれの人間の「想い」が交錯します。結果として、仕事をすれば、他者からの求めという名の「緊急タスク」が生じてしまうのです。
緊急タスクは生じるものなので、それをゼロにすることはできません。ただし、その「量」は自分でコントロールすることが必要です。
「やった気になる」病〜「重要度」軸を忘れていないか〜
「緊急タスク」は本来やりたかったことを押しのけてそれを実施していきますが、「自分のやりたいこと」が決まっていないと、すぐに緊急タスク量が増えてしまいます。
なぜ何も意識しないと、緊急タスク量が増えてしまうのでしょうか。
それは、「緊急タスク」は他者から要求があるから生じるので、それをこなすことは依頼主を喜ばせることに繋がるからです。
相手を喜ばせることは、自分にとって嬉しいことでもあります。だからこそ、他者を喜ばせることをどんどんやってしまうのです。
しかし、一度立ち止まった方がいいところがあり、「それは自分にとって重要なことか」という観点で考えることが必要です。
重要性を考えた上で、重要でないと考えているものを断ったり、先延ばしの交渉をしていくのです。
優先順位を付ける
インターネット社会となり、情報飽和社会となった現代では、「優先順位を付ける」ことはどんどん重要なこととなっています。
確かに少し前までは、いわゆるバランス型で、あらゆる案件もバランスをとって卒なくこなしていく形が好まれたと思います。
しかし、その型は、情報が飽和している現代においては取れなくなってしまいました。「全ての案件を卒なくこなす」ことができなくなる段階は、思っている以上に早く来るようになってきました。
色々な情報を手に入れられるし、色々な職業になる選択肢が増えているからこそ難しくなっていて、「取捨選択」の重要性が高まっています。
「何かになる」には、一定以上の時間をかけることが必要です。「どこを捨て、どこは徹底するのか」を考えることが重要です。
ちなみに、私は、「逆算手帳」というツールを用いて、中長期計画及び取捨選択・優先順位付けをしています。
柔軟性を持つ
中長期の観点から目標を持地、取捨選択をすることは大切ですが、他方で、「柔軟性を持つ」ことも重要なのは留意が必要です。
一度「これをやる」と決めたことであっても、「やっぱり違う」となることはあるということです。
その際は柔軟性を持って、また計画を練りなおせばいいのです。「継続的に淡々とタスクをこなすこと」は重要ですが、「固執しない」ということも重要なのです。
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