学び効率が最大化するインプット大全(樺沢紫苑著)【書評】〜インプットを見直すキッカケになる1冊〜

「インプット大全」を読みました。

インプットというと受動的なイメージがありますが、それを主体的にするためのノウハウが、この本には詰まっています。

では、詳しくみていきましょう。

全体感想

まず最初に、本全体を読んだ総論としての感想になります。

目次が分かりやすい

樺沢先生の著書に共通した特徴ですが、目次に拘っているのを感じます。

本書は情報を多く盛り込まれた本ですが、先生自身ができる限りの網羅性を意識していると思われ、色々な情報を位置付け、整理することに、力を置いておられます。

読む、聞く、見るを軸にして、インターネット、その他、発展編とインプットの種類に分かれ、項目化されています。

項目化されているので、パラパラと見返したくなり、本書は電子媒体より書籍の方が読みやすい本だと感じています。

「遊び」もインプット

私個人が本書で好きなところは、「その他」のところで、「遊び」も重要なインプットというメッセージが込められているところです。

「インプット」という言葉を見ると、ついつい、「本を読む」「セミナーを聞く」と固い方向に行ってしまいがちですが、そう定義を狭めているのが既に誤解です。

本書では、旅行、食事、映画鑑賞、芸術鑑賞などの意義についても触れられており、「遊び」には意味があることを伝えてくれます。

あらゆることがやり方次第でインプットになり得るので、人生という舞台で、インプット・アウトプットすることを常態化していきたいな、と思わせてくれる本です。

アウトプットを前提としたインプット

本書全体のメインメッセージは、著者の前作「アウトプット大全」と実は同じで、「アウトプット前提のインプットをしよう!」という点になります。

その観点から「目的を持つ」「質問をする」などの具体的なノウハウに繋がっていくのですが、要は、「アウトプット=他人に説明する」ことを念頭に置いてインプットをすることが大切だという点が響きました。

本を読んだり、話を聞いたりすることで、一旦頭には入りますし、自分の頭の中では理解できた気になります。しかし、それを「話してみて」と言われ、やってみると、想像以上にできません。

つまり、私は、インプットしたことの何分の一もアウトプットできていない訳です。実際、自分の中で理解していても、他人に説明したときに「分からない」という反応であれば、それは客観的には「分かってない」と同義です。

アウトプットを前提としてインプットするのに、心理的ハードルがあります。それは「分かっている」という自分自身の誤解から生じます。

自分の実力を客観的に見つめ、自分を知っていくためにも、アウトプット・インプットは大切であることを認識しました。

58 人と会う

本書では、人と会うことで、自己成長が加速することについて明確に触れられています。

自分ひとりで部屋にこもって、どれだけ必死にインプット、アウトプットを繰り返しても、成長に限界があります(188ページ)。

ここに関しては、何となく「そうだろうなあ」と思う部分はあったのですが、独学派の本もあったりすることから、「人間関係のストレスを抱える」「時間を無用に拘束される」などのリスクが面倒に感じる自分もいて、少し「人と会う」インプットに疑念を持つ自分もいました。

本書を読み、自己成長を「加速させる」には人の力は必要だ、と確信を持つことができました。

しかし、対人関係で、私個人の問題点として、初対面の人が苦手なことがあります。数回会えばやりとりできるようになりますが、どうしても最初数回は距離感を掴めません。それをコンプレックスに感じていました。実際、私の知人の中にも、初対面が得意な人を見て、「凄いなあ…」と感心と絶望を感じる自分がいました。

そんなコンプレックスを感じなくても問題はないことを本書から知りました。

この頁にある、「100人と1回より、10人と10回」というサブタイトルがそれを教えてくれ、内容も、「一度会ったら、すぐにアポを取り数回会うようにしよう」という趣旨の記載がありました。

これはまさに自分が実践していたアプローチでした。

・交流の幅は狭くて良い

・全ての人と仲良くしない

・深める目的で会うときは、1対1で会うようにする

など、自分がやっていたことで、「このスタンスで問題ないんだ」と背中を押してくれました。

63 自分を知る

「幸せ」に生活するには何が大切でしょうか。

それは、「自分」という人間を知ることです。自分がハッピーに感じることが分かっていて、それが実行できれば、幸せに感じながら生きていくことができる訳です。

また、自分がストレスに感じたり、不快に感じるポイントが分かり、その対処法が決まっていて、それを実行していけば、幸せを阻害するリスクも軽減されていきます。

あらゆるインプットは、最終的には「自分を知る」ことに繋がるのです。

「自分探し」というと、あまりいい意味で使われないイメージがあるのですが、自分しか自分の人生を歩めないので、人生とは自分というパートナーと歩む旅だと思っており、だからこそ、自分というパートナーの思考を知ることが大切なのです。

学びを欲張らない

何度か情報に触れ、知っていても、ふと時間が経過していると忘れがちなのが、この「学びを欲張らない」というポイントです。

これは、話を聞きに行く場合であったら一度の面会において、本を読む場合だったら1冊において、「一度に」吸収できるのを「3つに絞る」ということです。

「3つ」に絞るのは、人間の脳の構造として、脳の奥に記憶されれば時間が経過しても覚えていますが、入り口は狭いという性質があることに起因しています。

ここに関しては、どうしても「もう少し出来てもいいんじゃないか」と反論をしたい気持ちが芽生えますが、人間は本当に不器用なものです。

例えば、夕飯の買い物に行くときに、「にんじんときゅうりとレタスを買う」であれば覚えられますが、「とレンコンと豚肉とシャンプーも買う」となると、何かにメモをしないと覚えられないことを想起すれば、少し理解はできると思います。

ただし、これは本当にしっかり意識していないと忘れてしまいます。それは、本を読むのにも人と会うのにも、自分の時間を投資している意識を強く思っているからです。

「全てを吸収するぞ!」と意気込みたい気持ちをコントロールし、「3ポイントだけ取り入れよう」と考えるのです。

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この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲