書評「革命のファンファーレ 現代のお金と広告」(西野亮廣著)

いよいよこの本を読みました。

キングコング西野氏の本です。

まず、前書きとして、キングコングという芸人を考えたとき、彼らはかなり早くから売れ、「はねるのトびら」という冠番組を持つと、かなり露出がありました。

私もはねる〜は見たことがありましたが、西野氏が仕切ってはいましたが、声が大きいだけで面白くはないなぁ、、と思っていたのを覚えています。

同番組自体、めちゃイケのパクリ番組のような印象でした。

ただ、当時結構流行ったので、西野氏自身はかなり天狗になっていたと思います。

その後、はねるは終わり、キングコングのテレビ露出も下がっていきますが、キングコングというコンビ自体、私はあまり好感を持ってみていませんでした。

その後、西野氏は単独行動を多くこなし、炎上し続けた訳ですが、そんなこともあり、あまり好きにはなれませんでした。

しかし、この本を読むと、テレビを見ていると植え付けられていた西野像が変わってきます。

多分最初売れた分、苦労の時代に時間だけが出来たから、考え続けたんだと思います。オリエンタルラジオのあっちゃん、有吉弘行もそのタイプだと思います。

ただ、西野氏は完全にテレビから基本の軸足を反らしました。具体的には自分をブランドからして、そのコンテンツとして、絵本・ビジネス関係を使う方向性へとシフトした訳ですが、そこからどう試行錯誤していっているかが、この本には書いてあります。

本の中身に入る前に、本を手に取ってみていると、まず真っ赤なカバーと著者写真がかなり目立ちますし、カバーをめくると、絵本の世界観が表現された表紙になっていました。

また、カバーにはQRコードもあり、戦略的に考えているな、という点が印象的です。

さて、ようやく中身に触れていきます。

総評として、タイトルほどお金には触れてないです。がっつりとしたビジネス書で、お金と広告以外も、西野氏の人生観・価値観をふんだんに盛り込んだ幻冬舎らしい作品です。

また、テレビによく出ていただけあって、テレビというメディアに対する分析は深いし、納得できるものでした。特に認知されているだけのタレントはこれからはもたない、という話とかもあり、納得したし、何となくテレビがあまり好きにはなれない理由が分かった気がしました。

そして、具体的な中身で特に感銘を受けたのは、以下の3点です。

①「人が嘘をつく理由は、嘘をつかざるを得ない環境にいるからだ。僕らの意思決定の舵は、僕らの脳ではなく環境が握っている。」

→現代は信用の時代である。そしてネットにより、嘘は調べればすぐ分かる。だから嘘はつかない。そして、嘘をつかないということは、自分の意思を明確に表明することだ。…ということで、嘘をつかない、という一見倫理的なことの必要性を論理的に説明してくれている。

②踏み出す勇気は要らない。必要なのは情報だ。自分の個性というのは編集結果だ。とにかく行動する人間が勝ちだ。

→勇気でなくて、必要なのは不安に対応するための情報を持っておくことが大切である、と理解した。ただ、そこから、個性とは編集結果だ、と言い切るところと、だから情報にアセスすべく、行動する人間が勝ち、というのは半ば強引な面ではある気もしなくはないが、論理が繋がったな、と思えた瞬間であった。情報が大事、編集が大事、行動が大事、というそれぞれは別のリソースでもあると思うが、この3つを繋ぎ、だからこそ行動しよう!と言われると、かなり自分の中で腑に入った。

③人が行動する時の動機は常に確認作業。

→ヒットの法則を分かりやすく明文化している。確かに、ご飯も食べログとかで調べて評判がいいものの口コミの確認が好きだし、ヒット映画はその評判を見て駆け込む場合も多い。

その他も、お金が学校で教わらないのは先生が公務員だから、彼らが知らないから教えようがない、など、断片的な情報を繋ぐことに長けているな、と思いました。帯の方々が賞賛しているのも読後は理解できました。

終わりに、のところに、決定権は覚悟だ、とあった。これも蓋し名言であります。

今回の本は、新しい発見があったというよりは、自分の考えをかなり整理して貰った本なので、これからの自分の生き方に活かしていこうと思います。

…お笑い芸人としての西野氏は、あまり面白くないと思っていましたが、ビジネスマンとしての西野氏はビジョンと情熱を持った社長タイプでした。

この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

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