「責任感」という言葉自体を見ると、一見良いものように思えます。
実際に、私にとっては、行動の推進力となる資質で、パワーは強力です。
他方で、推進力とはなりますが、その分、丁重に扱ってあげないと、自分に牙が向いてしまい、疲弊しかねない資質でもあります。
それでは、詳しく見ていきましょう!!
「責任感」は完遂の資質
まず、「責任感」は全体の4分類においては、「実行力」の分類にあたります。「実行力」系の基本ラインは、「自分1人で最後までやり遂げる」資質です。
そのため、実行力資質を持っていると、自分自身でやり遂げる推進力があります。そして、そんな実行力資質の中でも「責任感」はその実行力をかなり高めてくれる資質です。
「責任感」の特徴として、他人でも自分でも、約束を果たすのが当たり前である、というマインドを持ち、なんとしてもやり遂げようとします。
私の感覚では、他人との約束の場合、それを果たし、先方が喜んでいるのは嬉しいですが、他方でそれは当たり前である感じもしています。
それよりは、約束を果たすまでのプロセスに価値があると考えており、方針が固まり、あとはやればいいだけとなった後、実行する作業は結構集中して出来ますし、結構嬉々としてやります。
信頼を置かれる
「責任感」持ちは、人から誠実だと思われる可能性が高いです。
それは、先述した「約束を守る」という観点から来る信頼です。
「有言実行」となれば、人としての信頼も得やすいといえるでしょう。
そのため、他の資質との兼ね合わせにもよりますが、「真面目」という評価をされることもあると思います。
依頼事項をはっきりしたい
「責任感」はある種、プロフェッショナルのようなところがあります。そのため、「曖昧な指示」に対する対応が極端に苦手です。
私の場合、曖昧な指示をそのまま受けてしまうと、指示の完遂(ゴール)が分からないことによるモヤモヤ感を強く感じます。それが毎回だと、かなりのストレスに感じます。
そのため、「責任感」持ちは、依頼をはっきりされるよう工夫を考えておいた方が良いと個人的には考えています。
私の場合は、たとえ相手から面倒に思われても、依頼を受けるという際は、内容・期限等精緻に確認します。
曖昧な指示を受けても、「自分の中で依頼事項を精査すれば良い」というアプローチも取りうるとは思います。
他方で、それをすると、依頼人に返したときに、「違う」と言われた場合の、自分の抱えるストレスは大きいです。
結果として、露骨に嫌な顔をされても、自分の精神衛生上、自分にとっての「曖昧」をなくすことが資質をうまく扱うために重要だな、と考えています。
周りの環境が大切
少しこれはマイナスに働くことも多いのですが、「約束を果たすのが当たり前である」という考えを持っているということは、他人にも「約束を果たすべき」という想いを持ってしまいがちになります。
そのため、周りの環境も想像以上に大切で、チームメンバーも「約束を守る」人で囲まれているとき、イキイキと過ごすことができます。
もちろん、他人のコントロールはできませんが、べき論に感じやすい傾向があるのは確かなので、チームメンバーとの対人関係のあり方も、「こういうバイアスを持っている」ことに自覚的であると、多少なり精神衛生上楽になります。
「着想」との違いを認識すること
私が、「これは注意が必要だな」と思われるのは、「戦略性」もありますが、特に「着想」資質を持っている方との考え方の乖離は思ったよりあるという点です。
「着想」はアイデアが湯水のように出る資質であり、他方、これは全く持って実行を考慮していません。いわば「発散」の段階が得意な資質です。
他方で、「責任感」は収束側の資質であり、依頼されたことや自分との約束を着実に果たしていくことで貢献していきます。
例えば、「着想」持ち上司と「責任感」持ち部下のケースを考えますと、「着想」持ち上司は、「これはどう?」「これもどう?」などと、会議などで色々アイデアが出てきます。
しかし、「責任感」部下側から見れば、「どれを進めればいいですか?」となりがちです。しかも、「着想」持ちがアイデアをたくさん出してくること自体がよく分かりません。
こういうケースがしばしば起こりうるのですが、「着想」は実行に興味がないことは「責任感」側からとれば、認識しておく必要があります。当たり前ではあるのですが、人は皆違う考え方を持っているのです。
また、ブレインストーミングの議論と、実際のプロジェクト化の議論では方向性が違うのは理解出来ても、おそらく「両方得意」という方はあまり多くないように思われ、資質の組み合わせによって、得意が極端に異なるようです。
編集後記
正直、責任感は、「色々面倒くさい」と感じる部分のある資質です。行動の推進力はありますが、その分、疲れを気にせず突っ走りまくるところも私はあり、バランスを取る大切さを感じることもあります。
とはいえ、特に、仕事上の関係を考えると、「責任感」に助けられている場面を多く感じます。上位に出ている資質は、どれも大切な資質ではありますが、エピソードとして話すと強力な資質の1つが「責任感」でもあるので、磨いていきたいものです。
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