「なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか?」(佐々木正悟著、大橋悦夫監修)書評〜タスクシュートを活用した時間術3つのポイント〜

仕事でも旅行の準備などのプライベートでも、To doリストを作成してみたものの、全然終わらない…といった経験をしたことがある方は少なくないと思います。

そんな「仕事が終わらない病」に対して、根本的に対応する方法が、本書で紹介されている「タスクシュート 」という話です。

時間術としての「タスクシュート」における重要なポイントとして、以下3つにまとめています。

1.タスクシュートのポイント「見える化」

2.見積もり時間について

3.認知リソースの観点からの「睡眠」の大切さ(先送り防止のために)

それでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう!!

1.タスクシュートのポイント「見える化」

タスクシュートとは、iPhoneでいえば「たすくま」であったり、PCでいえばTaskChuteなどのツールが先行していますが、「予定」と「実行」を精緻に把握することで、生活の生産性を高めていく取り組みのことだと理解しています。

そのために、「1分ごとにタスクを並べていく」ということがされる訳ですが、そんな一見面倒に思えることをなぜするのでしょうか。

その答えが本の最初の部分に記載がありました。

「私が知った究極のポイントは、「時間はないのだ」という事実が「見える」ようになることの大切さでした。」(5ページ)

ということです。

「時間がない」という現実は、よく口にはする方もそれなりにいるかもしれませんが、「ではどのくらい時間が足りないのか?」と聞かれると、口ごもってしまうことが多いと思います。

たとえ回答したにせよ、その回答は大半が見積もりが甘く、もっと時間がかかるものだと思います。

そうした「時間がない」現実を自分が見える化するようにするのが、タスクシュート の考え方になります。

2.見積もり時間について

タスクシュート では、精緻に予定を立てる時間帯は立てることになるので、予定には全て見積もり時間を仮定しておいておきます。

しかし、多くは「見積もりが甘い」となります。多少バッファーを残してやった、というタスクもあるかと思いますが、やってみるとオーバーが多いと思います。

あまりにオーバーが多いと自分の予測能力の低さに愕然としますが、オーバーの見積もりに対して、そこまで急がず、徐々に変えていけば良い、というのが筆者の考え方です。

「でもやがて、「10分で終わるという見積もりに対して、実測は80分」といったことが20回くらいになると、いいかげんこの見積もりのままにしておくのがイヤになってくるのです。」(101ページ)

「気づいたらすぐ修正して精緻にリバイスしていこう」というアドバイスだと、息切れしてしまうと思います。そういった継続的利用の観点から、至って現実に書かれていたのが強く印象に残りました。

何よりトラブル対応については、基本的に予測時間を大幅にオーバーします。そうした際にも慌てることはなく、嫌になったら変えていく、という姿勢で問題ないのです。

3.認知リソースの観点からの「睡眠」の大切さ(先送り防止のために)

健康維持の観点から「睡眠」が大切であることはよく耳にしますし、実際、睡眠不足の状態が続くと、10数年の単位で考えたときに、どうもダメージになってくることも最近になって知りました。

しかし、睡眠の大切さを「認知リソース」の観点からは見ていませんでした。

そもそも「認知リソース」とは、記憶・注意・思考などをするために活用する資源のことで、限界を超えると作業のパフォーマンスが極端に低下するものです。

リソースとあるので、使うと消耗してしまいます。その回復方法は、「睡眠」しかないと記載があります。

「認知リソースは、原則として、睡眠によってしか回復しません。」(150ページ)

作業のパフォーマンスを考える上で、睡眠は欠かせないというのは、何となくわかりますが、それを見事に言語化して理解できました。

その上で、認知リソースからみた時間の使い方を考えたときには、以下のことが言えます。

「あまり認知リソースを必要としない活動は、あまり認知リソースに余裕がない時間にもやれますから、その時までやらないほうがいいのです。認知リソースに余裕がある朝には、最も認知リソースを必要とする仕事をこなすべきです。」(150ページ)

「睡眠時間をしっかり確保することが必要であること」「認知リソースに余裕がある朝に認知リソースを使うタスクをこなすべき」ということを教えていただきました。

「朝は集中力があるから大事」というよりかは、睡眠で認知リソースに余裕があるから、余裕があるうちに、大きなタスクはこなすべき、といった方が正確な理解になりますし、そうすると、先送り防止という観点で考えたときに、「朝は本当に大切な時間なんだな」と理解を深めることができました。

なお、「認知リソース」については、このサイトに詳しく記載があります。

編集後記

「タスクシュート時間術」を実践していく上で、入門となる本と位置付けられると思います。

現在、「たすくま「超入門」」を購入し、その付録としてついてきた本書の著者の動画コンテンツを見ています。動画コンテンツで話も伺うと、本書で言いたいことの理解が深まっていっています。

本はこちら

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この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲