この本は、本当いうよりはカタログに近いような形式で、逆算手帳についてビジュアルで伝えてくれます。
実際の手帳の用例もふんだんに記載されており、非常にイメージの明確化に役立つ本です。
はじめに
熊谷さんの手帳本を読み、手帳の考え方を見返し、考え方を学びました。しかし、熊谷式をピッタリ使うのは上手くいかず、ツールに悩んでいました。
そんな折、コボリさんの本に出会い、自己紹介ページに熊谷さんの本に刺激を受けたことも記載されているのも見て、「逆算手帳」の考え方に惹かれました。
実際私はここ3年くらいは「ほぼ日」ユーザーですが、ほぼ日はログとしてはかなり有用なツールですが、ビジョン作りとか目標立てには向いていないかな、と少し思っていたところで、他方でデジタルよりアナログ管理が自分に向いていることが分かってもきたことから、バイブルとなる手帳が欲しいな、と思っていて、そのツールが「逆算手帳」ではないか、と思うようになってきました。
ここまで総論的に考え方を学んできて、そろそろ書いてみたいな、と思った折に、実際に筆を取ってみると見事なまでに筆が止まる自分がいたので、ヒントになれば、と思い、この本を手に取りました。
手帳を書いていくにあたっての心構え
逆算手帳を記載していくにあたって、総論的なコメントがありました。自分に足りなかったこと(苦手意識のあること)をはっきり指摘されたので、この本の中で一番印象に残っているのがこのフレーズです。
「夢をかなえるためには、モチベーションを維持し続けるための創造力(右脳)と、目標までのプロセスを逆算する計画力(左脳)の両方が必要。自分に足りない方を意識して補っていきましょう。」(24頁)
この文だけ見るとあまりピンと来ないかもしれませんが、具体を見ていくうちに、私は、創造力の方が苦手意識が強く、それがこれまで目標を立てるがモヤモヤし続けて来た原因なのかな、と感じました。
具体的にいえば、そもそもの逆算手帳の考え方は興味深く、「逆算」という考え方には深く共感しているのですが、1点、逆算手帳では写真を貼ったり、色分けすることを重視されていて、これに対して私は懐疑的で、「器用なコボリさんが開発したから出来るんだよなぁ、ビジュアルで示すことなんてあまり意味ないし、自分は苦手だし・・・」と思っていました。
しかし、コボリさんによれば、夢をかなえた自分のイメージを鮮明にし、モチベーションを高めるために、ビジュアライズが大切だということでした。そして、ビジュアルを綺麗にすることで、見返しやすくし、実際に見返していくことで、イメージがより強化され、実現可能性が向上するということでした。
私はこの記載ではっきり理解しました。これまで目標設定はしてきて、設定当時はワクワクした気持ちがあったと思うのですが、2〜3ヶ月後には当初のワクワクさが減衰し、目標を淡々と書き、淡々とやる人になっていきました。これはつまり、ビジュアルによる刺激が足りなかったからなんだ、と理解しました。
とはいえ、創造力分野が苦手なことは確かではあるので、記載の通り、不足を意識して手帳を書いてみようと思いました。
Life Vision
標題のページにおいては、実現可能性を度外視したワクワクする未来を書くものです。
そのページでは8つの分野、すなわち「楽しみ」「学び・成長」「ライフスタイル」「健康」「人間関係」「お金」「仕事」「ライフワーク」に分かれており、それぞれ記載します。
しかし、私は、「なぜこの8つなんだ?」と思い、書いてみようと思っても、納得していないからか思いつきませんでした。
そんな折、この本を見返していると、32頁に「セクションの意味」というところがあり、非常に参考になりました。
曰く、
・個人的なこと/社会的なこと
・活動/基礎
・楽しみ(自分が幸せになれること)/ライフワーク(他の人も幸せにできること)
に分けて、バランスを取っていくことが重要であるということでした。
熊谷さんの手帳本を読んで手帳の書き方を変えていこうと考えてはいるのですが、熊谷式の整理と逆算手帳における8分野は少しづつ違うので戸惑っていたのですが、この上記の考え方を取っているのを見て、考え方の根本は共通しているんだな、とうことが腑に落ちて、安心しました。
ここから自分の考えを進めることができたので、この本が役だった瞬間でした。
目標設定SMARTの法則、標語
法則とか標語を付箋をつける形で貼り付けると、確かに目に入るなあと思いながら、記載の事例を見ていました。
コボリさんの他の本でも紹介されているSMARTの法則ですが、付箋に手書きで書いてあると、かなり印象に残るなあ、と実例を見ながら思いました。
また、ほぼ日手帳だと、毎日の言葉が下にありますが、標語を貼るのも頭の中で印象に残りやすくていいなあと思いました。
ちなみに、コボリさん流の目標設定SMARTの法則は以下の通りです。
S→Simple(単純で分かりやすい)
M→Measurable(判定可能である)
A→Attractive(魅力的である)
R→Related(夢に繋がっている)
T→Time-limited(期限が明確だ)
おわりに
これまで、このようなカラーで、写真の多い本はあまり有用ではないと考えていました。かえって普通の本の方が文字は多いしお得だな、などとも考えていました。
しかし、特にイメージを膨らませる時において、こうした本は役立つな、と強く実感しました。旅行も似ていますが、ウェブで検索するとピンポイントは分かりますが、「検索」は網羅的でないのが最大の欠点だと思います。
しっかり一覧性があり、分からない時に見返すとイメージで分かりやすく記載されている本でした。
旅行の時もるるぶを買ってしっかり調べて、予定を考えて行った方が楽しいと気づいてから旅行前はるるぶを買うようになりましたが、ムック本って大切だなあ、と改めて見返すきっかけになりました。