【書評】「物語編集力」(松岡正剛監修、ISIS編集学校著)〜物語を書いてみるとはどういうことか〜

先日の「プランニング編集術」に続き、松岡正剛さん関係の著書を読んでいます。

ISIS編集学校の、「破」の授業においては、3,000字の物語を作文するそうです。もし私がするとしても、物語を作文したことはないので、かなり難しいなあと思います。

しかし、ISIS編集学校においては、突破する際には、物語を書けるようになっているということになります。

「守」のみやったことのある身なので、「破」の世界観を感じたいな、と思って、この本を手に取りました。

はじめに

松岡正剛氏の文章では必ず出てくる、編集についての話がはじめにあります。

「編集というのは、情報を何らかのかたちにあらわすこと。情報は世の中に溢れているが、それを自在なかたちにあてはめて再構成することが編集であり、いわば、「イメージ」を「マネージ」することになる。」

とあります。相変わらず、情報を再構成することの重要性を指摘しておられ、これは、ネット時代に突入し、ともすれば情報過多になってしまう現代社会にとって必須の能力になってくるな、と個人的には思っているところです。

そうしたことを活かして、物語を動かすことが大切です。それにより、物語が作れるようになってくるとのことです。

物語マザー

しかし、一般人が物語を作るのはかなり難しいと思います。そこで多いに参考にするのが、物語マザーです。

スターウォーズが分かりやすいと思いますが、戦いの冒険に出て、近親者が実は最大の敵であり、倒して最後は帰還する、など、ストーリー展開も、抽象化するとそのベースは無限にある訳ではないことが分かります。

こうした物語マザーや書く時の手法を活用すれば、3,000字程度のプチ物語であれば書くことができるようです。

学衆の回答集

この本では、基本的に学衆の解答例が記載されています。

その前後に師範代等による総説と作品への解説があります。

この総説と作品解説が、この本の要点かと思います。

ストーリーや、登場人物やナレーターなど、登場人物や展開の仕方など、モノを書くにあたって工夫すべき点が比較的細かいところまで紹介されているのです。

特に、ナレーターの位置付けは、かなり慎重にすべきというところは、想像以上に物語は繊細なものなんだなあ、と思いました。

ナレーターも場面に入り込んでいる場合は、客観視しすぎてはいけない一方、ナレーターが場面にいないところでは、徹底的に伝聞口調にする等工夫しないといけない。

正に、「神は細部に宿る」ですな、と感じました。

おわりに

色々な回答例を見ました。私の物語を書くことへの関心はこれまであまりなかったのですが、ストーリーを創り出すことの面白さに少し触れた気がします。

とはいえ、書いてみないと分からないですね。改めて、インプットのみでは限界であること、アウトプットしないと意味がないことを深く勉強させていただいたと思いました。

今回の本はこちら

この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲