映画視聴録『空飛ぶタイヤ』

さすが池井戸先生の作品、でありました。

毎度作中の男率は高い作品なのですが、中小企業、大企業、銀行のそれぞれの戦いをバランスよく描かれていたと思います。

作品としては、むちゃくちゃ考えさせられる作品です。単なるリコール隠しの案件に留まらない、重厚な作品でした。

こうした作品だと、被害者の感情、怒りに寄り添う者が多いです。しかし、本作は、映画なので一件の事故にフォーカスしていますが、毎年いくつかある事故の1つ、という観点を持ち続けつつストーリーが進んでいきます。

そのため、その文感動の涙とかは薄れてしまうのですが、本当にリアルのような問題を扱っているような作品になっていました。

また、

池井戸作品は、日本の社会構造を描くのが上手いです。何より、最後は解決されますが、それは当人でも全く痛快ではない点に感銘を受けました。

それぞれの戦いがあり、それぞれが動いたからこそこうした結果になった。しかし、これまで涙を飲んだ者の中で、戦った者の中には戻ってこれないものもいる。。かなり現実感に溢れてます。

結果、組織の中にいながら戦う、とはどういうことか、考えさせられました。左遷され託す者。諦めずできることをやり続ける者。戦う者をサポートする者。そうした一人一人の小さな力が集結した結果が本作の露見に繋がりました。

なお、具体的なシーンでは、

取り調べのシーンで、「ちっぽけなプライドは俺は捨てた」と返すシーンや、度々あった、「顔も見たことがない」のセリフはかなり響きました。

ストーリーとしては、主人公は、分からないながらひたすら当たり続けます。そんな中で微かな情報を掴み、それをリークしつつ、もがき続ける。

しかし、それだけでは問題は解決しない。大企業には大企業の論理があり、それと戦う過程もある。

感動の涙が出る、というよりは、仕事の生きがいを感じさせる作品です。

主人公も最後は本人がすっきりしたのと、被害者との関係が和解されただけです。

しかし、大進歩ではあるのです。

自分に跳ね返るのはどれくらいかわからないけれども。

やはり、物事はどれだけ熱心に取り組むかが重要であり、ひたすら当たること、行動量が結果を生む、ということかな、と思いました。

できる限りストーリーラインには触れず、私が感銘を受けたところから辿って書いていきました。

つらつら述べたのですが、何より、今回映画から入ったので、小説を読みたいですね。

読書の秋に差し掛かってしまうかもしれませんが、まとまった時間を3時間取って、じっくり読んでみようと思います。

この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲