タイトルに「PDCA」と「勉強術」と両方記載があるので紛らわしいのですが、この本は勉強法の本です。そのため、類書は多く、あまり目新しいことは記載されていません。
大人ですと資格試験になり、子供だと受験ということになるかと思いますが、試験に際して勉強を始める際には、この本でも類書でもいいのですが、「勉強法の本」をどれか読んだ方がいいと思います。
私は、この本は、「PDCA」の本だ、と思っていて、読むと勉強法の記載が大半でちょっと肩透かしに遭った気分になりました。
はじめに
先ほども書いたように、これは、「PDCA」を回す「勉強法」の本です。
資格試験とか受けられる前に、一読してから勉強を始めるのにピッタリな本です。
PDCAを回すこと
よく言われることではありますが、勉強をする上では、1つの本を繰り返しやり、PDCAを高速で回すことが大切なことが改めて強調されています。
「1つの本を繰り返してやること。」「過去問を徹底分析すること。」など、勉強本が言っていることはほとんど一緒です。
しかし、現代では、予備校を始めとして、あまりに色々な教材が出来すぎてしまいました。そのため、もはや「不安を抱えず、信じて突き進むこと」が大切になってきています。
かつて本を買いすぎたことが度々あったので、自戒の念も込めまして。
要すれば、
「検証して、完璧を求めずに、どんどん進んでいく。PDCAを回す上では、スピード重視です。」(158ページ)
これが大切です。
ノートについて
私は、ノートを作るのがあまり上手ではありません。
理由は、作って満足してしまうのと、そもそも自分の字が下手で読めないという点があります。
しかし、本書では、ノート作成も推奨していました。
その基準がこれだそうです。
ノートを作るかの判断は、一目で見られるかどうかです。」(145ページ)
確かにそうですね。頻繁に見るものをまとめるのがノートの役割です。
そして、分かればもういらないので、ガンガン捨てていいと思います。
この本では、その観点から、間違いノートの作成を勧めていました。
よく間違えるところは、頻繁に見て覚える必要があるので、おっしゃる通りです。
また、「暗記はよいこと」といった趣旨の記載もあり、強く共感しました。本当に、全てのベースとなっているのは、暗記だと思います。
大人の時間の使い方
今回読んでいて、一番感銘を受けたのがこの記載です。
「自分の時間は買えないけど、他人の時間は買える。」(191ページ)
そうなのです。大人はお金が子供より自由に使えるので、面倒なことは金で解決ということもあるのです。
これに加えて、仕事のやり方についてもワンポイントアドバイスがありました。
「部下に仕事を任せられない人もいます。しかし、部下に仕事を振らないと、いつまでもワンランク上の仕事をすることができません。…任せることで部下も育ち、自分もほかの仕事に専念することができ、空いた時間でスキルアップもできるのです。」(192ページ)
自我(エゴ)もあるところではありますが、確かに、「空いた時間でスキルアップ」というのは、必要性を強く感じます。
そろそろ、時間を捻出する工夫を施し始めてみようかな、と思いました。
おわりに
「PDCA」のうち、「CA」が疎かにしがちなところです。
特に、模試とか受けた後の見直しがそれにあたりますが、なかなか面倒でやらないこともあったと思います。しかし、やっぱり他の人が「面倒だな」と思うことにこそ、一番差がつくところなのです。
やっぱり、人生は、「運」がなきにしもあらずではありますが、結構平等に出来ているんじゃないかな、と思う今日この頃です。