【書評】「なぜ、優秀な人ほど成長が止まるのか−何歳からでも人生を拓く7つの技法−」(田坂広志著)〜「優秀な人」に限定せず、成長のために万人に大切なことがしっかり書かれている本。〜

Facebook広告でのリーチや他の人のメルマガでの紹介などで複数回この本について触れたことから、手に取ってみることにしました。

総括的な本なので、それぞれのやり方の詳細はもっと詳しく知る必要があるかとは思いますが、「成長していくためには何をすることが効果的か」という質問に対して、あらゆる角度から第一の矢としての回答を一通り書いてある本という印象でした。

ただ、この本、タイトルがちょっと手を出しにくいのが残念です。

読んでいる人は「優秀だと思っている人」だと勘違いされてしまうのではないでしょうか。。

はじめに

この著者の本は2冊目です。

1冊目は、「東大生となった君へ」を過去に読みました。両書とも共通事項ですが、本当にこのタイトルはどうなんでしょうか、と思います。

私は、非東大生ですが、この本を取ることに強いハードルを受けました。ただ、中身はしっかりと書かれており、東大生に限らず、多くの人が読んで学びのある本だと思いました。

この本も、「優秀な人」がもっと成長するために書かれた本のようにしか見えませんが、そんなことは断じてありません。本当に普遍的なことが書かれています。

内容が面白いだけに、そこが少し残念です。

そうであるからこそ、「誰にでも当てはまる話だから読んだ方がよい」とお勧めしたいです。

この本では、7つの技法が取り上げられています。

今回は、その中から感銘を受けた3つをご紹介します。

反省の技法

まずは、反省についてです。

これは、例えば不倫の記者会見が分かりやすいですが、その時に謝罪している芸能人は何に対して謝っているか、具体化できていないことが問題である、とのことです。原因・改善策も含め、具体的に述べるのが「反省」であり、「懺悔」はいらないということです。

大切なことは、「「直後」と「深夜」に追体験」(80ページ)することにあります。

特に感銘を受けたのは、「反省対話」のところです。これは「直後」の反省になりますが、プレゼンなど説明を行った際、すぐに「今のどうだった?」などと聞いて反応を求めるという点です。

これは、直後だと、説明者は気持ちが先行してしまっているため、周りから客観的な視点で助言を与えることが大切であるとのことでした。

まずこれを風土とすることが大切であり、感想戦をすることが大切とのことでした。

私はあまり得意ではないですが、以前、少しだけ関係があった先輩に「今日の私のプレゼンどうでした?」と聞かれたことを思い出しました。そんなこと聞かれたことがなかったので、聞かれたことに嬉しくなっていましたが、これこそが、「反省」なのですね。先輩の優秀さの理由の一端が、この本を読んで掴めた気がします。

次に、「深夜」の追体験については、「日記」で書くことによって、「もう一人の自分」との会話を通じ、より深く・具体的な反省ができるとあります。

また、「日記」なので、誰にも見られないところが良い、だから赤裸々に書ける、とのことでした。

私はフィードバックの方法がよく分かっていなかったのですが、この本のやり方が自分に合うな、と思いました。

ただ、この本は結構抽象的な記載が多いので、実務に落とすには工夫する必要があります。

まず、「鉄は熱いうちに打て」ではないですが、周りからすぐに意見を求め、その後、冷静になったら、自分でシュミレーション含めて反省する。

やり始めてみていますが、日記でのフィードバックが深みを増してきていると思います(なので(恥ずかしくて)どんどん誰にも見せられない手帳に・・・)。

私淑の技法

次に感銘を受けたのが、この「私淑(ししゅく)の技法」です。

どういうことかといえば、「身近に優れたプロフェッショナルを見つけ、この人物を、心の中で「師匠」と思い定め、その人物の仕事を間近で見ることによって、「職業的な智慧」を深く学ぶこと」(136ページ)です。

ここで学んだことは、

・一部を私淑すること

・感動すること、その部分を私淑すること

・心の中に、最も厳しい師匠を育てる

でした。

1・2点目は、心の動きが大切であることと、全て完璧な人間はいないので、優れた部分のみを学ぶことが大切であることということです。これは人の良い部分を見ようといったことにもつながります。

3点目は、尊敬できる人に会っても、ずっと一緒にいることはできないので、自分の中に師匠を持つことが大切であるという教えです。

特に3点目は響きました。尊敬する人は複数名いるので、その方々を集めた師匠作りをしてみようと思います。

人間は感情の生き物である

最後に、「人間は感情の生き物である」ということが大きな学びでした。

そもそも人間がやる営みには完全なる論理はありえないとのことです。

そうであるからこそ、人の機微を読み取る観察眼が大切だ、という技法に繋がりますが、感情や心の動きが大切だ、という記載をここまで論理的に書いているので、かなり納得できました。

心の動き、私はまだまだコントロールできませんが、できるようになりたいものです。

(ただ、これは一生の課題であると思います。)

おわりに

最後に、「死生観」についての話もありました。

「死」を考えている奴は強い、とのことでした。

スティーブ・ジョブズが有名ですが、「死」を考えるからこそ、「生」を大切に、そして、「日々」を大切に生きることが大切であるとの教えです。

【参考】

ジョブズ名言

「毎朝、鏡の中の自分に問いかけてきた。「もしも今日が人生最後の日だとしたら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか?」と。NOと答える日が何日も続くようであれば、何かを変えなければならないということだ。」 

一度しかない人生なので、しっかり謳歌したいものです。

本はこちら

この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲

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