【セミナー録】考えながら読書する「探求型読書」をしよう!〜「クエストリーディング講座(講師:編集工学研究所、安藤昭子氏)」〜

こんにちは!相羽涼太(@ryotaaiba)です。

本を読むとき、何となく前から順番に本を読んでいないでしょうか。もちろん私もそんな一人です。

小説はそういう読み方でいいと思いますが、ビジネス書とか専門書では、目次とかも有効活用して読めるとといいな、と思っていました。

具体的には、「目次」「はじめに」「おわりに」から読むといい、とか、「パラパラ読みがいい」とかもよく言われているのは知っていました。頭ではなんとなく分かっている気がしていましたが、それでも、それとなく前からふらっと読み始めてしまいます。

それではダメなのではないか、と思い、「クエストリーディング講座」を受講しました。実際に、探求手段としての読書のやり方がわかりました。

はじめに

今回の講座は、「実践型」のワークショップでした。

まず、簡単に概要について説明(※その時のメモは最後に付けます。)を聞いた後、各自1冊ずつ本を取りに行きました。

私は、言語学って面白そうだな、とふと思ったため、「日本語と英語」(片岡義男著)というものを手に取りました。

そして、この本を、クエストリーディングの手法に従って、講義を聞いてすぐ実践しながら読んでみるプロセスを体感します。

ここまで「考えながら読む」をしたことがないため、かなり疲れました。しかし、途中でグループ毎に発表し合う時間もあったりしたため、集中力を切らさず、楽しく進みました。

なお、終わった後はその場で、ささやかな懇親会のような者が開催されました。ワインと小さいバーガーなどの軽食が提供されました。頭が疲れていたので、良い栄養補給になりました。

我々は本のしもべではない

「本を読む」となると、どこか高尚のようなことに思え、そのために、本がお上で、我々読者はそのしもべであるかのように、一字一句丁寧に読もうとしてしまいます。

しかし、それは間違っています。まず、本書のキーワードを取り出し、ストーリーラインを想定したら、30分くらいでパラパラとめくり、目が止まったところは熟読し、を実施します。その上で、読みたいとなればさらに読めばいいし、そこで、「この時に読む」と決めたら、その本とはしばらくおさらばでいいのです。

また、編集工学研究所の所長でもある松岡正剛先生は、「いい本は3割」と断じているそうです。

だからこそ、本自体は、情報が書いてあるにすぎません。

そもそも本に書いてあることは「必ずしも正しいこと」ではありません。

もちろん、有料の本なので、編集者がいて、校閲とかも通ってはおりますが、それでも、作者の考えを伝えたもので、「それを元に考えること」の方が大切なのです。

ゆえに、クエストリーディングの要諦は、「考えながら」読書することです。考えることが重要なのです。

その中でも特に大切なのは、「連想」です。アナロジカルに考え、色々と知識を繋げていくことが大切なのです。

そのため、今回のワークでも、「似たもの探し」と「自分ゴトに置き換え」というワークをしました。

「似たもの探し」の例としては、生物の本を読んで、共生関係(クマノミとイソギンチャクのような関係)にある動物は、お互いがお互いを助けあうことで、お互いを高めあっているということが書いてあった場合、ビジネスにおけるユニクロとイオンも共生関係と似た関係なのではないか、という連想・仮説があり得ます。そうした連想が大切だと説明されていました。

これまで述べてきたことをまとめるかのごとく、ジョン・ロックも名言を残しています。

哲学者として「モノゴト」を考え続けた者から出た、実に含蓄のある言葉です。

「思い出すこと」が大切

読書の前後も読書の一部として大切だ、という考えをおっしゃっていました。

読書の前には、目次や表紙などを見て、書いてあることを想起し、また見返す練習をしたり、ストーリーラインの仮説を立てて発表しあったりしました。

読書中には、著者と自分の質問とその回答を書きながら、考えながら読んでいくことをしました。

読書後には本の内容とは関係ないことと関係させて考えたり、自分ゴトに置き換えたりしました。

全て、「思い出すこと」「考える」ことをしています。

まさに「人間は考える葦」で、思考を止めてはいけないのです。やっぱり「ちょっと面倒臭く思えること」を工夫するだけで、大きく変わるんだな、ということに気づかされました。

教養の正体とは

教養ってなんでしょうか。というより教養は必要なのでしょうか。

その回答も講義内で言及されていました。

教養とは、「情報を頭の中に取り込んで知識とし、知識をガンガン活用していくことで知恵となり、知恵を繋げていくことで、一連の知性としていく、その一連の流れ」のことである。

という趣旨の発言をされており、「なるほど、そう考えると教養も重要とも言えるな」と妙に納得したのを覚えています。

つまり、頭の中のネットワークを繋げて行くことが大切ということです。

これまでも、アナロジカルな思考はあまりせず、ロジカルな思考ばかりしてきたので、ここは反省し、アナロジカルを重視しようと思いました。

「アナロジカルとロジカルを行ったり来たりすることが大切。アナロジカルに思考をどんどん広げるのと、ロジカルに絞るのは別個にしないといけない。」

という発言もありました。「アイデアソン!」という過去に読んだ本にも同旨のことが書いてありましたが(参考はこちら)、こうした類推的思考の大切さを再認識しました。

おわりに

この講座は残念ながら単発モノだそうです。これは次いつやるかは分からないとのことでした。

ただ、これも含めた、「編集工学」について学びたい方は、「ISIS編集学校」に入学してはどうか、とのことでした。

「編集工学」とは、松岡正剛氏が開発した、編集の仕組みを明らかにし、社会に適用できる技術として構造化したものだそうです。

詳しくはこちら

参考図書など

今回の内容に関係する本を並べました。

セミナー時のメモ

最初の講義編のところのメモを取っていますのでご参考までに最後に記載します。

「探求型読書」とは…物事を深く思考し、自分の考えを組み立て、事の本質を追求し続けるための手段としての読書。

⇄遊びとしての読み方は、自由に読めばいい。

方向性5つ

①読前・読中・読後

  • 準備して、読んで、知識を繋げること。
  • そこまでが読書。読む前後も含めて読書である。

②著者のモデルを借りる

  • 著者の動機、疑問、発見、視点を借りる
  • 著者とアクティブに対話すること

③かわるがわる

  • 全てを順番に理解する必要などない。
  • モヤモヤとスッキリをかわるがわるやることを意図的に起こすこと
  • 仮説と検証 構造を捉える
  • 疑問と発見 思考を深める
  • 連想と要約 視野を広げる

④伏せて開ける

  • 最初に伏せることが大切。それによって、脳にスペースを作り、しっかりと頭に残す。

⑤仮説的に読む

  • 思い切った仮説を持つ
  • 本の中と頭の中を照合する
  • Q &Aをたくさん抱える