【書評】「複業のトリセツ」(染谷昌利著、DMMパブリッシング)〜将来の日本社会の二極化を生き抜くためのパラレルキャリアと情報発信の重要性〜

以前、染谷さんの「ブログ飯」を読んで感銘を受けていましたので、その染谷さんが最新作を出されることをインターネットで見つけました。

【参考】

ブログ飯①

ブログ飯②

ブログ飯③

早速買って読んでみました。もちろんタイトルになぞらえてということですが、現代という時代分析と、その中での情報発信というスキルの大切さを学ぶことができました。

はじめに

パラレルキャリアとか複業とかいうと、まだまだ一部の人だけがやっているものというイメージがあります。

本書にも紹介されていますが、「サイボウズ」とか一部企業のみが堂々とやっていますね。

この本では、複業、副業に関するノウハウも記載されており、その分類が紹介され、それぞれのメリデリが明記されています。

染谷さんのバックグラウンドが元会社員ということもあり、会社目線のメリデリも書いてあり、現実的な目線から見た記載に終始しているのが特徴的でもあります。

「リスクヘッジとしての複業」という考え方は、なるほど、と特に興味を引きました。

具体の複業時代が時代のメインストリームとなるのは、まだもう少し先になる気はしますが、時代に先立ち、これからの生き方の一案を提示する意欲作だと感じました。

将来の日本社会について

本書では、将来の日本社会からこれからの全体傾向を述べ、複業の必要性・大切さについて言及されていきます。

例えば、このような記載がされています。

「これからの社会は、自分自身の能力を高めている人にとっては、多種多様な方法で報酬を得られる時代になる…逆に現状に満足し、日々のルーチンを回しているだけの人は、収入源も減り、厳しい社会になっていく」

(144ページ)

厳しい意見に思えるかもしれませんが、現実的な話です。要すれば、

「日本はごく一部の富裕層と、大多数の貧困層の二極化が進んでいく」(151ページ)

ということです。根拠はデータと共に本の内部に記載されていますが、納得させられます。

それでは、貧困層にならず、富裕層になっていくにはどうしていけばよいのでしょうか。その回答も本書の中にはありました。

「負のスパイラルから脱却するためには、知識を付けなくてはいけません。そしてその知識を行動に変えなければいけません。」(160ページ)

このようにありました。つまり、「知識を得て、選択肢を知ること」と、「目的を持って、そこから選択をし、行動すること」が大切であるという訳です。

知ること、行動することが大切なことは分かってはいましたが、その関係性は今まではしっかりとは理解できていませんでした。この記載で整理が進みました。

特に、知識を得ることも「取りうる選択肢を知る」という意味においてファースト・ステップであることを学びました。

「情報発信」スキルについて

この本を読んで、最大の気づきは、スキルとしての情報発信の大切さを理解したことです。

法律・会計などの資格、英語などと同様に、情報発信も一つの生き抜くためのスキルであることを学びました。

情報を伝えることが大切なのは分かりましたが、それも英語と同様の武器の一つ足りうるという考えは、私の情報発信の見方を変えることに繋がりました。

情報発信の力が大切な時代となっている背景として、

「今や製品がサービスがよいのは当たり前の時代になっています。」(68ページ)

ということがあります。その上で情報発信のスキルについて説明が加えられます。

「知識があっても、上手に伝えられなければ、その情報は無いも同然です。…専門家の発する情報は一般人には難しすぎます。」(168ページ)

つまり、「理論を体系立てて、分かりやすく伝える」ことは、現代において重要性が上がってきているのです。

専門家の話を聞いて、分かりやすくまとめることの意味合いに重要性をあまり感じていなかったので、それが大切なことだと認識できたのは大きかったです。

情報の価値について

情報が持つ価値をアピールする方法についても、丁寧に説明してくれます。

まず、

「価値=人間の役に立つ情報×希少性」

(109ページ)

と定義します。これだけでもヒントを得られた気がしますが、さらに、

「独特な切り口であったり、類を見ないほどの量がある裏付けデータであったり、独自の情報が多ければ多いほど、希少性は高まります。」(109ページ)

と、希少性について、具体的ノウハウも教えてくれました。裏付けデータを増やす努力とか、実際に現場に足を運んだ際の実録を盛り込むなど、考えうる手段が多様であることを知りました。

実際、染谷さんは、新しい商品、サービスがリリースされたら誰よりも早く、誰よりも詳しく、誰よりも多くの情報をブログで提供する、ということを実施し、最初の成功を収めたとのことです。

そういう具体例を見ると、ハードルは高くはないように感じてきます。コツは「良質なコンテンツを継続して投稿すること」と、「読み手の理解度を意識した言葉を使うこと」なのです。

おわりに

「生き残るためには、変化に気づき、対応できる筋力をつけておくことが重要…対応できる筋力とは何か。それは知識と経験と行動、そして組み合わせによる独自性です。」(183ページ)

これまた至言を頂きました。こうした意識の面についての記載も多い点にこの本の魅力を感じました。

なお、具体論の話はこちらのブログに記載していくとのことでしたのでご参考まで。

本はこちら

この記事を書いた人

相羽涼太

相羽涼太

読書、手帳術、旅行記・訪問記・食レポ、ジム(運動、食事)、英語学習などを中心に記事を更新します。

インターネットの登場で、「考える」ことが減りがちな今こそ、自分なりの軸を持って、考え、発信していくことを大切にしたいと考えています。

SF(上位10位、2019年1月現在):慎重さ、収集心、個別化、責任感、自我、指令性、目的志向、自己確信、信念、学習欲